
〈こんな人におすすめ〉
・訪問看護に興味のある人
・現在看護師で訪問看護師に転職を考えている人
あげママの仕事環境・概要
あげママの看護師歴は18年、そのうち訪問看護師歴は8年目。
人口4200人の超高齢化の進んでいる田舎町で、入院病床を持つ小規模病院。その中にある在宅療養支援室という部署で、現在35人前後の患者を正看護師2人で運営。(その中の一人が私。)
だいたい午前中は訪問看護0〜2人の患者宅を訪問。
午後から訪問診療に同行しており、回るのは患者2人から20人と幅あり。
Drは3人。
24時間、365日対応。
患者35人前後だが、そのうち半分は施設入所者(グループホーム、小規模多機能、ケアハウス入所者)
この施設入所者のうち、安定している人は訪問診療だけの利用で、訪問看護を利用していない方もいます。
在宅看取りは施設での看取りを含めて、だいたい1〜2ヶ月に1件程度
雇用体制
24時間対応なので携帯を持つ、「待機の日」が月の半分(15〜16日/月)。携帯待機手当は1600円/日で、
この他に呼ばれて出動した場合は、別途時給が発生します。
24時間対応と言っても、呼ばれるのは月に1回あるかないか。看取りの人がいるときは呼ばれる頻度が多くなります。看取りの体制に入る場合はこちらも状態をわかるので心構えができます。突然呼ばれることは時々ありますが、呼ばれるとしたら内容は、転倒、急な発熱、尿閉、Baが抜けたなど。
月の半分は携帯当番ですがずっと家で待機しているというわけではありません。車で片道1時間圏内のところへは出かけています。
患者さんには契約時に「24時間対応ですが、隣町に買い物に行っていることがあるので、その場合は看護師が到着するまで、1時間位かかることがあります。」「救急車みたいにすぐに来れない場合はありますが、電話でちゃんと対応の仕方を指示します。」と事前に説明しています。
しかし、携帯当番の時はさすがに遠出やお泊りの旅行は出来ません。
もし私と、もうひとりの看護師が同時に休みたい日が重なった場合は病棟にお願いしています。24時間回っている待機の携帯電話を病棟に預ける。緊急で対応が必要なときは、救急車を要請する。このことを、看護師2人が休みに入る前に事前に患者、家族へ説明、了承を得ておくことで休みが可能です。
在宅看取りの時期に入ると、家族への介護の仕方、予後など指導が多くなります。また、私達は、「このままこの家族は自宅で看取ることができる介護力があるか?」判断していく。本人、家族との関わりの中で「これは自宅で看取るのが難しそうだな」と判断した時や家族が病院で最期を迎えたいと希望されたときはいつでも入院できる体制をとっています。
もし、夜中に自宅でお看取りになった場合は、Drの死亡確認の診察は翌日の朝に行っていいます。そのことも事前に患者、家族へ説明をし、了承を得ておきます。
メリット
・夜勤がない。
・定時で帰れる。
・日中ボーッとする時間がある。
(これは私だけかもしれませんが(笑)でも総合病院にいた時よりは断然のんびり働けます。)
・たくさんの人の人生の最期をみせていただけるので、生き方の勉強になる。人生観が変わる。
・医療ミス、インシデントを起こしにくい。高度な医療は少ないのでミスをするリスクが少ないです。
・携帯待機の手当があるのでそれほど給料が下がらない。
(転職サイトの担当の人が教えてくれたのは、在宅医療は国から予算が出ているので訪問看護師は比較的他の看護師業務より給料が高いそうです。)
・忙しくないので、じっくり患者さんや家族と向き合う事ができる。
・自分のやったこと、考えて行った看護がダイレクトに効果、反応として返ってきて、やりがいがあって楽しい。
・直接感謝されることが多く、仕事のモチベーションが高くたもてて、仕事にやりがいが持てる。
デメリット
・携帯待機のときは遠出やお泊りの旅行は出来ない。
・ゴミ屋敷やネズミの住むお家への訪問があるので苦手な人はキツイ。
・犬、猫アレルギーのある方は厳しい。現在16匹猫を飼っているお家に訪問に行っています。
適正
・車の免許は必要
・患者さんのお宅へ伺っての看護なので、病院のようにきっちり指示通りに患者さんに治療したり、指示を守らせることは難しいです。融通を利かせる、許容する、機転を利かせる、工夫するなど頭の柔らかさが必要。
・一人で訪問するため、ある程度自分で判断して看護を提供しなければならない。判断力、行動力が必要になるが経験していくうちに、これは身につくと思います。
・暗い人よりは明るい人のほうが、患者、家族から受け入れられやすい。
まとめ
私は初め、総合病院で忙しく働いていました。それに比べ、現在の訪問看護の仕事はかなりホワイト。しかも、やりがいもあって楽しいです。人生の勉強にもなります。給料も介護施設などで働くよりも良いみたいなので私は今の仕事に満足しています。
転職を考えている方の参考になればいいなあと思います。

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